スロモ軌道模型制御 日本語 | English


保安運転モード

非対称DCC信号による自動停止・徐行

NMRA規格の非対称DCC信号により、停止または徐行を行います。非対称DCC信号を車両に送る区間を ブレーキングセクションと呼んでおり、その区間に車両が進入すると自動的にブレーキがかかり、 速度にかかわらず一定距離で停車します。また、準非対称DCC信号の時は徐行して通過します。

ブレーキングセクション内の速度制御

(1)に示すように、CV153で設定される減速度で停止できる距離まで車両はコントローラの指示速度で走 行します。但し、(2)に示すように、ブレーキングセクションへの進入速度が速い場合などでは、CV153で設 定される減速度よりも大きな減速度で停止します。  超低速では速度精度が低下します。そのため、超低速でブレーキングセクションを走行すると停止位置精度が 低下してしまいます。そのため、ブレーキングセクション内最小速度CV159を設定することができます。同じ理由で CV153に大きな値を設定すると停止位置精度が低下してしまうことがあります。  (3)に示すように、CV159で設定される速度以下でブレーキングセクションに車両が進入した場合は、 CV153で設定される加速度でCV159で設定される速度まで加速されます。ただし、コントローラの指示速度がゼロ の場合は停止させることができます。この場合も再び加速して停止位置に自動に停止させることができます。  (4)に示すように、CV154で設定されている速度よりも速い速度でブレーキングセクションに進入した時は、 CV154で設定されている速度まで減速されます。また、ブレーキングセクション内では、CV154で設定されている 速度より速くすることはできません。  CV155で設定される強制コントローラ指示速度区間を設定できます。編成の中に動力車が2台以上ある時に前 後の動力車で速度が異なることを防ぐことができます。

ブレーキングセクション内の動作

ブレーキングセクションに停止する方向で進入し、方向を反転して逆走し、再び方向を反転した場合も、停止 位置に停止します。  通過する方向でブレーキングセクションに進入した場合は、コントローラの指示速度で通過します。但しブレー キングセクション内で逆方向に走ることはできません。  ブレーキングセクション内でNMRA信号がオフからオンになった場合は、停止する方向に走行することはできま せんが、通過する方向には走行できます。  ブレーキングセクション内で停止動作を一時的に解除するためには、内部ファンクション出力OUT11をオンから オフにして下さい。この場合ブレーキングセクションを一旦はずれると再び停止動作が有効になります。内部ファ ンクション出力OUT11をCV38〜CV46,CV130〜CV145でファンクションボタンに割り当てるとATS解除スイッチのよ うな動作をさせることができます。CV27の設定が3,12,15の時は、最初のオンからオフで徐行、次のオンからオフ で解除になります。

ブレーキングセクションの接続

ブレーキングセクションの接続図を示します。ブレーキングセクションモジュールはSLOMO製および 他社製が使用できます。安定用のダミーロードは特にSLOMO低騒音デコーダの場合必要になる場合がありま す。CV158を調整しても不安定な場合に接続して下さい。SLOMO製もしくはデコーダで電流を消費させてもか まいません。但し、レールコムに影響があるため抵抗を直接接続することはできません。

ダイヤ自動運転

弊社製コントローラのスクリプト自動運転機能と非対称DCCによる自動停止機能を使用することにより、決められ たダイヤ通りに列車を動かすことができます。停止位置でガクンと停車するような運転ではなく、本物の列車のよう にプラットホームの停止位置に徐々に減速して停止します。設定すれば、駅構内に入ると減速することも可能です。

@下図のように、駅の片側にモジュールを設置し、駅周辺を非対称DCC区間とします。

A列車の運行ダイヤを下図のように決めます。

B運行ダイヤに従って、列車の速度指定コマンド、ポイントの切り替えコマンド、次の駅での列車の停止距離設定 などをスクリプトに記述します。

C作成したスクリプトをコントローラにダウンロードします。

D自動運転を開始します。